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レノンのかわら版
傷つく山の自然 環境異変 世界遺産の山林が危機 シラビソ倒壊
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作成日時 : 2008/08/16 23:39
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奈良、三重、和歌山の三県にまたがる世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」。
大峰山脈の一つ、奈良県天川村の弥山(みせん)(1.895メートル)は、
すぐ南側に位置する近畿の最高峰、八経ヶ岳(1.915メートル)などとともに「近畿の屋根と呼ばれる」。
修験道の行場として、天河大弁財天社の奥宮の建つ地として約千三百年の信仰を集める。
この弥山を自生地の南限とする針葉樹のシラビソがあちこちで倒れ、絶滅の危機に立っている。
異変が始まったのは約二十年前だ。「直接の原因はシカの食害だ。
温暖化でシカの行動範囲が広がったことや、過疎化で狩猟が減ったこと、豪雪が減り、
自然淘汰(とうた)が少ないことなど複数の原因が考えられる」と、山頂で登山者の世話をする管理人さん。
年々、山林が崩壊するさまを間近で見てきた。モクレンの一種で八経ヶ岳周辺の国の天然記念物、
オオヤマレンゲ自生地もシカの食害などで激減。保護のために十二年前から県や村、
環境省が設置したシカよけの柵は、今年三月現在、八ヘクタールを囲む。
特定非営利活動法人の森林再生支援センター(京都市)は昨年初めて弥山のシラビソの総合的な
調査を実施。航空写真から深刻な山腹崩壊の実態を明らかにした。
シラビソの倒壊が引き金となって土がむき出しになり、川に土砂が流れ込む。
天川村は今後、同センターや環境省などと自然再生協議会を設置し、
シラビソ保護のためにも柵を設置する方針。柵は最善の策ではあるが、生態系への影響も懸念される。
森を守る試みは手探りだ。
★シラビソ★ マツ科の常緑針葉樹。標高1700〜2600メートル付近の亜熱帯に分布する。
紀伊半島では大峰山脈が南限で、弥山の山頂付近と釈迦ヶ岳(1800メートル)の一部にしか見られない。
自然に枯死した木が独特の縞(しま)枯れを起こすことで知られる。
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